日本人にとって、もっともなじみ深い魚といえば、やはりイワシでしょう。一年中どこかの海域で獲れており、日本の総漁獲高の三分の一をイワシが占めています。たくさん獲れすぎるために、ややもすると低級魚の扱いを受けている印象が強いのですが、その栄養価を見てみると、それがどれほど貴重な栄養源であるかがわかります。イワシには、タンパク質や脂質をけじめ、カルシウムやミネラルービタミン類が豊富に含まれており、「DHA」の含有量も高くなっています。イワシが「海工作の米」といわれるのは、そうした高い栄養価にも由来しているわけです。手頃な価格でたくさんの栄養素を一度に摂取するには最適の食品です。では、イワシの生態をちょっと探ってみましょうか。イワシとひと口にいってもたくさんの種類がありますが、身近なものではマイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの三種類があげられます。いずれも生涯をとおして、日本列島沿岸の大陸棚に生息しており、まず九州から東海沖の太平洋岸の暖流海域で春先に産卵し、稚魚はそこである程度まで成長します。やがて群れをつくって日本列島沿いに北上し夏ごろ北海道沖に姿をあらわします。そして秋になると今度は南へ下り、冬には三陸沖にあらわれます。イワシがその成長度や加工法によって、違う名前で呼ばれていることは、主婦の方ならばよくご存じと思いますが、知らない方のために一応紹介しておきます。生まれたばかりで体が透き通っている時期のイワシは「シラス」、もう少し大きくなったのが「ゴマメ」そしてゴマメのころのイワシを素干しにしたものが「イリコ」、さらに大きくなると今度は「ニボシ」、体長が10センチ以上に達したイワシの目に竹やワラを通して干したものが「メザシ」です。こうしてみてみると、イワシという名前より、別称で呼ばれる機会のほうが多く、そちらのほうが馴染み深い気もしてきますね。
[参考サイト]
DHA|サントリーウエルネスオンライン
http://www.suntory-kenko.com/supplement/main/43322/
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